ONOZO Brain Storming ONOZOの次代はわたしたちが

某月某日、ONOZOの会議室に、所属も出身も、生活スタイルも趣味も考え方もまったく違う5人が集まった。「ONOZOの未来は私たちが」をテーマに、会社のこれまでやこれからを熱く語ってもらった。

Profile

造船部 地上加工課
2004年入社

いつも冷静
ときどきおちゃめな頼れる
地上の主

船舶営業部 新造船営業課
2011年入社

英語での営業活動はもちろん
強靭な肝臓を持つ癒し系男子

設計部 計画設計課
2003年入社

オンもオフも設計部イチの
マルチプレーヤー

機電部 電気課
2002年入社

男気と実力。そこにシビれる会社の頼れる電気屋

総務部 総務課
2015年入社

女は度胸
元気ハツラツ娘

ONOZOをここまで支えてきたのは何なのだろう

  • 「造船所=職人の世界」というイメージが強いと思うけど、女性から見てどんな印象を持っていますか?

  • 現場作業員の人と交流しながら仕事をすることが多かったのですが、気さくな方が多く、聞くとていねいに教えてくれます。優しい方が多いですね。

  • その先輩たちのスキルや職人芸的な技術で、ONOZOがここまできたのは確かだと思いますよ。団塊世代の先輩たちの引退で、その技術やスキルの継承がどうなっていくかが心配ですね。

  • ONOZOをここまで支えてきたのは技術力を落とすことなくやってきたのがよかった。その技術力を維持してきたのが、現在の団塊の世代を中心とした先輩たちで、そういう意味で後から続く僕たちは恵まれていたということもできると思います。

  • それと、先輩たちのプロの造船マンとしてのプライドみたいなもの。これは大きいですね。ただ、なかにはプロ意識が強すぎる人もいて、僕が新人の時に聞きに行くと、少しとっつきにくいと感じることもありましたね。

  • それは言えます。「技術は教えてもらうものじゃなくて、盗むものだ。」みたいな。特に現場作業者の先輩ですが、昔は同じ職場に同期がたくさんいたから、ハングリー精神やライバル心もすごくあった。だからお互いに切瑳琢磨して、自分の技術を磨いてきたという話をよく聞きます。

正直言うと、ONOZOのここが好きだ!

  • ONOZOの魅力は、やはり 船台建造【船台建造】傾斜のついた巨大な台の上で船を建造すること。完成した船を滑らせながら海に浮かべるために傾斜が設けられている。 ですね。最近の造船所では、 ドック建造【ドック建造】造船所内に掘って造られた海との仕切りがあるプールのようなところで船を建造すること。 が増えてきたので、特にそう感じます。その中でも セミ・タンデム工法【セミ・タンデム工法】同じ船台上で次船の船尾部分を主建造船の前方で同時に建造し、主建造船の進水後、あらかじめ建造においた船尾部分を所定の位置へ移動させ、継続的に効率良く船を建造する工法のこと。 の、あの一連のプロセスが好きです。それと、仕事量をちゃんと確保しているところも魅力。

  • 尾道に生まれたらONOZOが好きにならないはずがない。ONOZOがなかったら尾道はない。この理論を信念として生きています。尾道市出身の私が、声を大にして言うのですから、まず間違いありません。どこが好きかといえば、これはすべてだと言うほかありません。

  • 変にギスギスしていないところがいいと思います。大企業だといろいろ大変みたいですが、ONOZOは、朝出勤途中にブラブラ歩いていると、「腰が曲がっとるぞ」と気軽に声をかけてもらえる。みんな、鬱陶しくない範囲で気をつかってくれているところがすごいと思います。

  • 中堅造船所の特徴かもしれませんが、早いうちから仕事を任されるところがいい。大変ですが、この船はオレが造っているんだという実感が持てます。ミスをしても上司がきちんとフォローしてくれる風土もあります。もう一つ、船台からの進水式は最高です!

  • 入社前に会社説明会で工場見学に行ったとき、現場作業員の人が気軽に声をかけてくださった。あっ、いい会社だなって思いました。ONOZOに入社を決めたのも、会社の雰囲気が良かったから。それは入社後も変わらず、とにかくアットホームな雰囲気が好きですね。

若者が自分の意見を言った時に聞いてもらえるのか

  • 中堅造船所ならではですが、私たちに求められる業務の幅はかなり広い。営業の仕事でいえば、一隻の船を建造するのにあらゆる部署と関わり、調整していく必要がある。若くても貪欲に仕事をし、いろんな事に関わっていくことで勉強できるチャンスがたくさんある。

  • 若手社員の意見を頭ごなしに反対するのではなく、きちんと聞いた上で、誤りがあったらその都度説明してもらえるので、意見を出した社員も納得するし、知識もつくことになる。その点でONOZOは若手社員が自分の意見を出しやすい社風や人間関係があると思います。

  • 多彩な個性が集まっている会社なので、個性が仕事に大きく反映してくる。冷静な人、おおらかな人、実は短気な人。情熱を持って仕事に臨んでいれば、年齢は関係なく様々なことにチャレンジできます。上司が若手の意見を汲みとって上手く職場に浸透させ、リードしてくれているので、私自身、入社時からずっとのびのびと仕事をさせてもらっています。

  • 周りの状況を考えずに自己主張をする人は、それが正論でも苦言を言われます。しかし、みんなが貪欲に仕事をしていかないと、ONOZOに未来はないと思います。団塊の世代の先輩たちが引退されたいま、私たち若い世代の斬新な発想による、さらなる高性能・高品質な船づくりが求められています。

  • 自己主張だけするのではなく、周りへの配慮を行いながら、もっともっと若い力でONOZOを盛り立てていきたいですね。

ONOZOの未来のために何をしていけばいいのだろう

  • これまで築き上げてこられた先輩たちの切磋琢磨があってのONOZOだったと思う。でも、団塊の世代が引退したことで、その技術やスキルも薄れていく。それをどう補うか、マンパワーをどう確保するのかがこれからの課題になる。過去は過去で敬わなくてはならないけれど、それだけではだめだ。これからの視点をどこに置くかがいよいよ大切になってくる。

  • 同感だ。設計でいえば、一昔前まではタンカーの技術さえ持っていればなんとかなった。それだけ主力製品がタンカーだった時代もある。しかし、今はバルクもあるし、フェリーへも対応しなければならない。過去の遺産に頼っているだけでは、何も見えてこないということはある。技術の視点やスキルの発想を、まず変えていかなければならない。

  • そのあたりをどう見るかだ。いろんな船種に対応することも必要だが、ONOZOの船はこれです、というブランド的な発想や技術的な主張がなければこれからの時代に生き残っていくのは大変だろう。ONOZOの強みを再確認して、それをどう活かしていくかも考えていく必要もある。

  • 新造船の進水式や引渡式などのスケジュールを立てる仕事に就いていると、先輩たちはお客さまを喜ばす術を知っている。それは、技術であったりコミュニケーション力であったりするのですが、そのお客さまを喜ばすノウハウはしっかり受け継いでいかなければいけないと思う。

  • お客さま発想の視点がどんどん薄くなってきている傾向がある。特に、お客さまと直接関わらない部署は、お客さまのことをほとんど考えない。仕方がないと言えなくもないが、やはりメーカーとしては、常にお客さま視点の発想をしないと、いつのまにか市場の思惑とずれていく。

  • もっと地域密着の展開も必要かもしれません。ONOZOから日本や世界への発想や展開は日常的にしていますが、尾道から国内や世界への発想はまずありません。もっと地域を巻き込んだ展開ができたら、違う展望も開けてくるかもしれません。そういう意味では、進水式をもっと地域に売り込んで、ONOZOに親しみをもってもらう、愛してもらう。せっかく「尾道」の名を冠した造船所なのだから、尾道のONOZOをもっと強調してもいいのではと思います。

  • 色々な発想が求められているからこそ、私たちのような若い世代がこれからチャレンジしていかなければなりませんね。

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街としての尾道の魅力、尾道のイチオシポイントは?

  • 地元なんだけど、坂の街の魅力は何度言っても言い足りない。海と島と街並みと、それから坂。このバランスが絶妙だ。

  • 尾道の造船の街そのもののイメージが好きだ。どこから見ても、タワークレーンが見えるというか尾道水道沿いにズラリと並ぶ。この風景は、日本全国を探してもちょっとないでしょう。

  • 造船会社といえば、島か、岬のはずれの片田舎というイメージがあると思いますが、JRの駅のすぐ近くに、造船所があるのもすごいですよね。こんな交通の便のいいロケーションもちょっとない。しかもONOZOだけでなく、それぞれ個性派の船舶関連企業が勢ぞろいした造船の街。

  • 確かに歴史のある街だけあって街並みも古く、飲食関係やお店でも歴史のあるものが多い。

  • 少し歩けば昔ながらの路地や風情のあるお店などが点在していて、尾道の風景自体が大好きです。また、気候が穏やかでとても住みやすいのも魅力の一つです。

  • なんといっても、千光寺公園から見る景色が最高です。フットサルをやっていて、その練習場が公園の近くにあるのですが、朝練で行った6時ごろの風景がたまらない。朝日に光る尾道水道を朝早い船が何隻か、白い航跡を残して、静かに通り過ぎていく。片隅にONOZOのタワークレーンがちょっとだけ見えて。尾道に来て本当に良かったなと感じる一瞬です。

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